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2016年09月22日

第101回 昭和38年晩夏 家庭クラブ全国大会

第101回 昭和38年晩夏 家庭クラブ全国大会
高校3年の8月下旬、高校家庭クラブ全国大会が錦帯橋のある岩国で開かれた。家庭科教師の御手洗先生と増野先生と、家庭クラブの会長の私ともう一人の計4人で、参加。
実は、4月に家庭クラブのクラス委員を引き受けたところ、その中から会長などの4役を決めることになった。私は、「書記なら引き受けるよ。」と言った。が、会長を引き受ける人がいないので、私が会長を引き受ける事になった。会長の仕事は、行事の司会役や会議の議長役で、書くことはなく楽だった。
例年の通り、秋から冬にかけて研究発表会や展示会と、夏の校舎裏の草ひきや高校野球応援の協力などの、活動計画を立てた。岩国で開かれる全国大会参加も決めていた。
6月には、私達が2年の時研究した「シミーズ」が出来上がって、カネボウから届き、クラスみんなで大喜び。
高校野球の応援団では、私は目立たないようにしていた。弟が、同じ高校に入学したからだ。1回戦で敗退して残念だったが、私は内心ほっとする。3年女子は練習日にカレーライスを作ったりして、野球部を応援していたので、くやしがっていた。
家庭クラブ全国大会の会場は、古い旅館風な大きい建物だった。主なプログラムは、全国の優秀な研究発表だ。
布の種類別に粉石鹸・モノゲン(当時、羊毛の衣類の洗剤として販売されていた)固形石鹸・液体せっけん(当時珍しかった)で洗濯後の状態を調べるものがあった。木綿・麻・絹・ウール・その頃増えてきた化繊の衣類を、それぞれの洗剤で冷水・ぬるま湯で洗い、汚れの落ち方や縮ぐわいなどを調べている。
他にも、農村主婦・商家主婦・専業主婦のそれぞれの労働時間・家事時間を調べ、問題点・今後の工夫点などの発表もあった。
学校生活を快適に能率的に送るための、調査・研究・実施の報告もあった。どれも本格的なもので、実際役立つので感心しつつ、私も見習いたいと思いながら聞く。
私の母は、石油コンロを買う時、温度調節付きアイロンを買う時など、「暮らしの手帖」という雑誌を買ってきて、商品検査の結果を参考にしていた。家庭クラブの研究発表は、その雑誌と同じように、とても素晴らしい内容だと思った。また、私達の発注した「シミーズ」も紹介され、全国の女子高校生の希望者が着用することになり、嬉しくなる。




Posted by トンコおばあちゃん at 10:18│Comments(0)
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