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2014年06月05日

第61回 昭和34年冬 真知子ちゃんとクリスマス(2)

第61回 昭和34年冬 真知子ちゃんとクリスマス(2)
クリスマスの日の午後、クリスマス会30分前に準備のため、係りのメンバーが集まった。
「やかんに紅茶を入れて、沸いたお湯を注ぐのよ。」
「2~3分蒸らしたら、茶漉しを通して別のやかんに入れるのよ。そこにお砂糖を入れたら出来上がりよ。」とミカ先生が教えてくれた。
紅茶は初めての私は、入れ方が分かっただけでも嬉しくなった。
いよいよ会が始まり、まずクリスマスの讃美歌「もろびとこぞりて」「きよしこのよる」をうたう。
次に自己紹介だが、哲ちゃんがわざと間違えてみんなの笑いを誘い、なごやかになる。
「大きなもみの木の下で」を動作付きで歌った後、まず歌詞の「大きな」を歌わないで動作は続け、次に「大きなもみの」も歌わず動作を続けるゲームが始まった。
最後には無言で動作だけをするのだが、間違う人もいて大笑い。
他にもゲームをしたが、一番盛り上がったのは「椅子取りゲーム」だった。
2部は茶話会。
「紅茶が冷めていたら、ちょうどいい温度に温めてから出してね。本当は入れた時に飲むのが美味しいんだけどネ。」と準備の時ミカ先生が言っていた。
そのようにして味見をしてみたら、初めての紅茶はとても美味しい。
お菓子を食べながら紅茶を飲み、みんな笑顔になって会話が弾み、「また、やりたいなー!」の声が上がった。
「卒業生と新入生の歓送迎会をイースターにしましょう。」とミカ先生。
自分達で話し合って決めて準備し、こんなに愉快な時が過ごせて、今までで一番楽しい時と感じ、次も準備の時から参加することにした。
クリスマスの前に、我が家にテレビがやって来た。
「いつも散髪屋に(弟が)テレビを見に行って迷惑だから、そろそろ我が家も買おう。」と父が言ったようだ。
「本当は、お父さんが観たくて欲しいから買ったのよ。」と母は言う。
その日の夜から、父は在宅しテレビを観るようになり、チャンネル権は父にあるのだから、やはり父が観たいから買ったのだと思う。
大体、父は夕食後から9時まで観ているが、歌舞伎中継の時だけ遅くまで観ている。
私は、父の好きな番組にお付き合いして観たいので、宿題をせねばならない日は忙しい。
コマーシャルの間ごとに、数学の問題を解くことにしたが、私は一つのことしか集中出来ないから、その時は、テレビの音声は聞こえなかったから大丈夫だ。
弟は夕方嬉しそうに、まんがの番組を観ている。
父の好みの番組が無い水曜日は、トランプなどの「ゲームの日」は続いた。
他の曜日にお気に入りが無いときは、父は今まで通り友達の所に出かけるので、家族は好きな歌番組などを観られるので喜んだ。
9時からは、私の好みの番組が観られので、テレビドラマを観始めるのはいいが、途中で眠くなり、気付くといつも11時になっており、番組が終っている。
今夜こそは最後まで観ようと頑張るが、いつも途中で眠ってしまいとても残念だ。
年末年始は、家族でテレビを観ることが増え、百人一首のかるたやトランプなどは一回しただけだ。



Posted by トンコおばあちゃん at 11:20│Comments(0)
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